第5章 朝の空は何色ですか?
『まてぇー!こーじゅろー!まてぇー!』
『よもぁー!りゅりー!こっちー!』
朝早く家の中をてちてちと走る2つの足音。
起床時間の早い我が子にやっと慣れてきた。一歳になったばかりなのに
2人ともさすが煉獄の血筋だ。運動神経が良いので歩くのも早かった。
私も2人の後を追いかけて行くが、キャッキャと追いかけっこになってしまった。こうなるとなかなか捕まえられない。
『よもや!朝から元気だな!幸寿郎、瑠莉、憂おはよう』
いつの間にか後ろで笑って見ていた杏寿郎に2人は捕まっていた。
『ちちしゅごいー!!たかいのやってー!』
『ちち!ぁたしもしゅーんってやってー!』
『杏寿郎さん、あんまり危ない事しないでくださいね?分かっているとおもいますが、』
『ん"!よもやバレてしまったな!2人とも内緒だと言っただろう。』
ぇえー!!と2人の声が重なった。
2人たりは思い付いたかのよーに中庭に行ってしまった。
遠くで、じぃじー!!とお義父様を起こす声が聞こえて
杏寿郎と顔を見合わせて笑った。
『今日は子供達と鍛錬しますか?』
『今日はみんなで甘味でも食べに行かないか?』
『!私は大賛成です!』
喜ぶ私に口付けて、2人の後を追いかける。
きっと千寿郎も起きていて朝餉の準備の時間だからだ。