第4章 家族の色は何色ですか?
『よもや、よもや、千寿郎も大きくなったのだな。兄は嬉しいぞ!いつかは千寿郎も世帯を持つのだな…』
嬉しい様な寂しい様な
『兄上、まだ早いですよ!早く姉上の所に行かないと、』
オギャー、オギャー、
『ほら、双子ちゃんが起きた様です!あとでミルクも持って行きますね!産婆さんから預かっているので、』
『すまない、千寿郎、頼もしいな!』
もう人撫でして、きた道を帰る兄の背を温もりの残る頭を触り、
『いつか僕にも、大切な人ができるでしょうか、兄上』
そっと呟いた。
部屋に近づくと泣き声が大きくなる。中から憂が声を掛けて1人ずつ布おむつを替えていた。
『遅くなったな、ほらおいで、』
そっと揺り籠の中で泣いていた男の子方を抱き上げてテキパキと替え始めた。
『え?杏寿郎さん手際いいですね、、隠し子でもいたのですか??』
『よもや!心外だ!浮気など断じてしていない!そもそも俺の初めては君だ!俺の最初で最後の人が、憂だ。』
手は動かしたまま真剣な声色で言われて、私の手は止まってしまった。
『っ、ごめんなさい、男の人がおむつ手際良く替えてるのが不思議で、、疑ってませんし、、それに///あ、愛されていて嬉しいです///』
ぽぽっと赤くなる頬を隠す様におむつを替える。
『ん"ーー!抱きしめたいのだが、まずはこの子達のご飯だな。乳は出そうか?』
『んー、おっぱいまだ出ないかもです。張ってなくて、どうしよう…』
『それなら心配ないぞ!千寿郎が産婆さんにミルクとやらを預かっているらしい。用意してくれている。』
『千寿郎くんにお礼しないと、』
『兄上、姉上、入ってもよろしいでしょうか?ミルクお持ちしました。』
『ちょうど来たな!入ってくれ!』
『千寿郎くんありがとうね、ごめんね、』
オギャー!、ニャー!!
『よもや!ご飯が来たのが分かったのか!いっぱい飲むんだぞ!』
『可愛いです!一生懸命飲んでますね、』
『千寿郎くんありがとうね、凄く助かってます!』
『///いえ、僕に出来る事ですから、まだ姉上は産んだばかりで体調も万全で無いのですから、遠慮なく言ってください!』
『なんて、出来た子なの!!』
2人が飲み終えゲップをさせてまた寝かす。
今に揺り籠毎運び、起きてきた槇寿郎さんが揺り籠の中を見て優しい顔をしていた。
『名前は決まったのか?』
