第4章 家族の色は何色ですか?
産婆さんの手によって綺麗にされた赤ちゃんは
私の作った産着を着せて貰った。
1人目が男の子で2人目が女の子だった。
私と杏寿郎に1人ずつそっと寝かされた。
『っ逢いたかったよ、私が母さんよ、』
『憂お疲れ様。2人とも小さいな、よもや、よもやだ、、ぐすっ。感動してしまった。憂、必ず皆んな幸せにするからな、』
『っ、う、ん、よろしくね、、』
瞼に口付けを落とされ疲れた身体を休ませた。
産婆さんと共に赤子を連れ居間へ行く
『皆!男の子と女の子が無事誕生した!ありがとう‼︎』
いつの間にか用意してあった揺り籠には暖かそうな布が敷かれていた。そこへ赤子をゆっくり下ろす。
周りを囲む様に眺める、今はスヤスヤと眠っている。
『小さいです!男の子は兄上に似ていますね!ちょこんと生えた産毛もお揃いですね!』
『お前達が産まれた時を思い出す。瑠火にも見せてやらんとな、』
『女の子の方は髪色が憂の色と混ざってるな!派手に綺麗だ!』
『あぁ、元気に産まれてきてくれた。父上!千寿郎!ありがとうございました!』
そのあとも皆んなで小さな2人を飽きる事無く
見つめていた。
目が覚め辺りが明るくなる頃、部屋には2つの揺り籠と大きな影。
『(そうだった、産まれてきてくれたんだった。) 小さいな、』
私が2人を覗きんでいると、杏寿郎が起きた。
『おはよう、身体は大丈夫か?昨日は大仕事をしたんだ、まだゆっくりとしていた方がいい。飲み物を持って来よう。ほら掛けておくんだ冷えるといかん。』
火鉢に炭を足し廊下へでた。
部屋は暖かく保たれていて、何度も足してくれたのだろう。
『お前達の父はとても優しいのですよ、母と父の子に産まれてきてくれてありがとう。』
『(よもや、子を産んで更に美しくなってしまって、とても心配だな。守るべき者の為により一層鍛錬せねば。)』
勝手口では千寿郎が朝餉の支度をしていた。
『おはよう、千寿郎は朝早いな。』
『!兄上、おはようございます!!姉上は元気ですか?今日は沢山栄養のある物を作っています!あ、の、///』
『どうした千寿郎!厠か?!』
『ちっ違います!産婆さんから、母乳が良く出る献立を聞いたのです。』
『そうだったか!!千寿郎!ありがとう!憂も喜ぶ!』
頬を染め笑顔になるその頭に手をおく。