第4章 家族の色は何色ですか?
槇寿郎さんが背負って来たのは産婆さんだった。
流石、元とは言え柱だ、千寿郎が大量に湯を沸かしている時に帰って来た。
産婆さんは少し疲れていた。きっと凄いスピードで驚いたのだろう。
そのあとはテキパキと産婆さんの指示で私は布団に寝かされて、
周りをオロオロしている槇寿郎を見た。
『はぁ、すまんなぁ、杏寿郎や千寿郎が産まれた時もそうだったが
慣れんな、』
困った様な笑顔が杏寿郎と重なった。
(早く逢いたい。無事に帰ってきて、)
『ただいま帰りました!憂は!?』
ドデカボイスで帰ってきた、その後から
『煉獄落ち着けって、そんなド派手にデカい声出したら赤子がビビるだろぅ』
『兄上!お帰りなさい!!、宇髄様いらっしゃいませ!まだ産まれてませんよ、兄上はとりあえずお風呂へそのままではお部屋に通せませんので、宇髄様は居間へ』
『行ってくるから、宇髄は憂の顔を見に行ってやってくれ!』
『おう!任せろ!千寿郎案内してくれ、』
『此方です!』
『杏寿郎が帰ってきた様だな、憂さん私は居間に行っているな』
『ありがとうございました。とても心強かったです』
『姉上、兄上と宇髄様が戻られました。兄上は湯浴みしてもらっています。』
『よぉ!憂!頑張ってるな!』
『宇髄さん、どうしたんですか?』
『嫁達に持っていけって、言われて、赤子様の反物なんかを持ってくる途中で煉獄が走ってたから一緒に来たって訳だ!』
『嬉しいです、っ、奥様達にもお礼、伝えてください。っ』
『分かった、今痛えんだろ、ゆっくり呼吸しろ』
『ふぅーーー、』
『憂!待たせた!済まない、宇髄もありがとう!
居間で待っていてくれ、』
『おぅ、憂、煉獄、頑張れよ!』
『お帰り、なさい。っふぅ、』
『ただいま、汗を拭いてやる、痛いな、変わってやらなくてすまない』
額の汗を拭い髪を避けてあげる。
『大丈夫、杏寿郎っ私頑張るからね、、手、握っていて?』
『あぁ、任せろ。憂側にいるからな、』
『う"ぅーーーーっはぁ、はっはっ、んんーーーー!!』
破水が始まり、陣痛の波がきて何度か息み1人目が出て来た。
オギャー!オギャー!!元気に泣いている。
2人目も直ぐに出てきてくれた。
産婆さん1人だったが流石はプロ素早い動きだ。