第4章 家族の色は何色ですか?
今日は杏寿郎が仕事の為、蜜璃と一緒に健診に来ている。
『なんだか、不思議!このお腹の中に赤ちゃんがいるのね〜!
キュンキュンしちゃう!早く産まれてミッちゃんって呼んでね〜』
私の手を引き隣を歩く蜜璃が私のお腹を見て言う。
『ねー、卯月に産まれる予定なんだよね、年を越したらあっと言う間だよね、』
ふふっと笑い合いながら病院へ入って行く。
待っている間も他愛の無い話をして、待っていた。
呼ばれて診察台に上がる。何回乗っても緊張する。
「んーもしかしたら双子かも知れないねぇ。今はまだ小さいけど余り食べすぎない様に、産む時に自然分娩出来なくなるからね」
『…はい!(私の中に2つの命が)』
『心配しなくともこの私がちゃんと取り上げてあげるからね!頑張るんだよ!!』
『っ、ありがとうございます!』
病院を、出た後蜜璃とお茶を軽くして帰宅した。
蜜璃はこの後予定があり帰って行った。
『姉上!お帰りなさい!体調は大丈夫ですか?』
『うん!ばっちり育ってるよ!ほらっ』
千寿郎くんの耳をお腹にくっ付ける
『!!わぁ!何やら聞こえます!元気に産まれておいでね、…』
『?千寿郎くん?どうしたの?』
『オレは、小さな時に母上を亡くしているので、、母上が居たら、こんな感じなのかな、と、、すみません、、っ、』
眉をいつも以上に下げて、瞳は悲しみに染まろうとしていた。
ぎゅう。ぽん、ぽん
『泣かないで、千寿郎、私が居るよ、瑠火さんには慣れないけど、甘えてもいいからね、、私を信じて。』
----兄は弟を信じてる!!兄を信じろ!!----
『(2人とも、似ているんですね、)はい!姉上ありがとうございます!身体を、冷やしてはなりませんので、居間へ!暖めて置いたので夕餉までそちらでお過ごしください!兄上の鎹鴉から夕餉には間に合うとの事でしたので!』
『ありがとう、お言葉に甘えるね、何かあれば声掛けてね』
千寿郎は夕餉の支度をしに行ってしまった。
私はと言うと、産着をコツコツと縫っていた。双子なら色違いも沢山用意しないとね、小さくて可愛い産着を縫いながら
杏寿郎の帰りを待った。
『(そろそろ杏寿郎じゃなくて、さん付けにしないとなぁ、父親になるんだしいつまでも呼び捨てじゃあ、私が尻に敷いてるみたいだし、ふふっ)』