第4章 家族の色は何色ですか?
祝言から四月程経ち季節は夏に差し掛かろうとしていた。
私憂は夏バテ気味である。
『んー、目眩と吐き気が今日は酷いなぁ、脱水ならない様に気を付けないと。』
夏場は日も長い為ここ蝶屋敷も少しは暇になる。
鬼が居なくなる訳じゃないから負傷者はやって来るのだが、
(そう言えば、何か賑やかな3人組が来たって言ってたなー、)
私は前に住んでいた所を売払い今は煉獄邸にいる。
寝室だけは離れにしてもらい後は今まで通り母屋で過ごす。
夜の営みによる不安を解消する為だった。
歳頃の千寿郎くんに気を遣い、義父様に気を遣わせない為に
願いでたのだ。
そのおかげで2人の夜は激しさを増し、抱き潰される事も多くなった。
フラフラと歩いていると曲がり角で人にぶつかる。
ぐらっと傾き倒れる覚悟をしていたが、痛みは来なかった。
『すみません!大丈夫でしたか!? こら!伊之助!廊下は走るなって言ってるだろう!謝るんだ!!』
『フンッ!当たったくらいで倒れるなんて!弱っちいやつだな!俺の子分にしてやろお!!』
『?ふふ、助けてくれてありがとう』
面白い子だなと思い思わず笑ってしまった。
ポワポワ~『っ!山の王だからな!これくらい当然だ!///』
『私憂って言うのここで働いてます。君達は?』
『あ、竈門炭治郎です、こっちは嘴平伊之助です。』
クンクン、炭治郎は匂いを嗅いでいた。
『‼︎憂さん、妊婦さんだったんですね!すみません、何処か打ったりとかしてませんか!?』
『え?私?妊婦じゃないよ??』
『え?でも匂いが、、あ!俺鼻が効くんです!昔妹達が出来た時の母さんの匂いと同じだったので、、でも一度確認はした方がいいと思います!!出会ったばかりの男に言われてもあれですが、』
しゅんとしつつも意志のある瞳に嘘は無かった。
『疑ってないよ、私結婚してるのだから、赤ちゃん居たら嬉しいな、』
まだ実感の湧かないお腹に手を当てる。
『っ!今もしかして気持ち悪いとかありませんか?悪阻かも知れないですね、』
『匂いで分かるの?、え?私臭い?!』
慌ててクンクンし始める私を見て伊之助くんも私をクンクンしてきた///