第3章 夫婦の色は何色ですか?
私達の式は桜の舞う青空の下
大事な仲間達に見守られながら
夫婦になった。
お神酒のサカズキは殆ど杏寿郎が配慮して呑んでくれたので
式に醜態を晒さずに済んだ。
白無垢姿はちゃんと天国にいる両親に見えているだろうか、
晴天を見上げ眩しい太陽は、私達を祝福してくれている。
((この命尽きるまで、君の/貴方の 為に生きて行こう))
式は滞り無く終わり、
煉獄邸での大宴会が開かれていた。
大きな鯛の塩釜焼きやサツマイモの天ぷらやかき揚げ、
丸々の焼き芋など
多少偏っている物が多かったが、
おはぎや甘味も近くの席に大量にあった。
久々の賑わいに千寿郎も楽しくなり、
槇寿郎もまた柱達にお酌をされ、美味い酒に舌鼓をした。
『煉獄〜!やっとお前も所帯持の一員だな!おめでとう〜!俺は嬉しい!派手に嬉しい!!先輩の俺が困ったら相談に乗るからなぁー!』
派手に酔っているのか、肩に腕を回して絡んでくる。
『宇髄、嬉しいのは分かるが!もう聞き飽きたぞ!酔い過ぎだ!』
そんな事もお構いなしで、盛り上がっている。
少し離れた女性陣の席から見ていた。
『あらあら、煉獄さん絡まれていますね、』
『あんなに楽しそうなのは、久しぶりに見ました。』
『憂ちゃん!ほんっとうにおめでとう!私、白無垢姿見てキュンキュンしちゃった!師範と、憂ちゃんの素敵な姿が見れて、私凄く嬉しい!』
『蜜璃、ありがとぉ〜!蜜璃も本当なんて可愛いのー!次は蜜璃が主役になる日も近いのかな?』
『きゃーそんなまだ分からないわぁ〜///』バクバクバクッ!
誤魔化す様にご馳走を平らげていく。
おはぎの前で不死川が酒と共に食べていた。
冨岡はそんな彼の横でおはぎを追加していた。
わんこおはぎの様だった。
ムフフと笑いながら足していく。
2人ともいい感じに酔っているのだろう。喧嘩が起きないなんて、雪ふる?!
みんな思い思いに楽しんでいるようで
杏寿郎と目が合い彼も同じ事を思っている様だ。
((今日は、幸せな日だ))