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貴方の色に染めて[鬼滅]

第1章 嫉妬の色は何色ですか?


意気揚々と自分の診療室へ戻り大事に小袋をしまい
身支度をしようとしていた所
外が騒がしくなった。
(?急患かな、様子だけ見に行こうかな。)
しのぶ様の補佐が出来るくらいは仕事を叩き込まれている。
もし重症ならこの後の予定は保留になる。

『憂‼︎良かった人手が足りないの、軽傷者の手当てを!』
『はい!しのぶ様!』
重軽傷者が運び込まれる。
その人混みの中視界に入ってきたのは
炎の様な燃える羽織を纏った貴方とその腕の中にいる
女性隊士だった。
『憂!すまない!この者を頼めるだろうか!腕を負傷している!』
素早い動きで私の前までやってきた彼に
はっとしながらも彼女を見た
腕を深く抉られたようだ
まだ血が止まりきっていない。
『きょっ、炎柱様!患部を縫いますのでこちらの部屋へ!』
危ない、こんな状況下で名前で呼ぶ所だった。
急いで診察台に乗せてもらう
『もう大丈夫ですよ!頑張りましたね、麻酔しますよ』
素早く麻酔をして、意識が朦朧としている中
『炎柱様、ありがとう、ございました、ぅっ…す、みません』
『君が無事ならいい!無理をして喋るな!憂に任せておけ!』
『はぃ、  』
彼女は笑顔で眠りについた。
『炎柱様、あとは任せて休んでください。』
『すまない憂また連絡する。』
そう口早に部屋を出て行った。

(久しぶりに会ったのがこの状況。今日はもう行っても忙しいんだろうな)
傷口を縫い化膿止めと包帯を巻き終え彼女をみる。
麻酔が切れ始めたのか苦しそうにしている。
痛み止めの薬を飲ませ寝ませる。
外はもう紅く染まっていた。

廊下に出ると殆どの手当ては終わっていて
隊士達の話し声が聞こえていた。
部屋の前を通ると
「炎柱様が居てくれたから助かった、やっぱり強い方だ!」
そんな声を聞いて疲れ切っていた私は嬉しくも誇らしくも思った。
「それにしても、あの噂本当だったんだねー、」
そこで脚が止まってしまったのだ
「さっき炎柱様に抱えられてた子でしょー?」
「禁断の恋!!きゃー!あんな素敵な殿方なら羨ましいわぁ〜」

んんん????
え、今なんて?
禁断?炎柱様が?あの子と?

いやいやいや、え?

私の混乱を他所に隊士達が帰って行く。
お礼の言葉を口にしながら。
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