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貴方の色に染めて[鬼滅]

第18章 アナタの心を知りたくて


気が付けばいつの間にか服が着替えさせられていた。
車の中で目が覚めた。

『起きたか?手加減出来なかった、すまない。』

『私も気持ち良かったから///』

杏寿郎は困った様に眉を下げる。

『憂は、俺が言えた事ではないんだが、俺に甘過ぎると思うぞ。たまには怒ってもいいと思うんだが、』

『そんな事は無いと思うんだけど、杏寿郎がそんな風に思ってるなんて知らなかった、ごめんね、今度からちゃんとするね、』

それだけ言うと窓の外の流れる景色を見る。
妙な空気が流れてしまった車内で杏寿郎の小さなため息を聞いてしまい、よけいに落ち込んでしまった。

『(あぁ、泣きそう。)』
ヴーヴー
『っ、もしもし、はい、え?今から、はい、分かりました。はい。
ごめん杏寿郎、この後仕事になったから夜は作り置きを食べて貰える?着いたらすぐシャワー浴びて出るから。』

『分かった。マンションの前で下ろすから先に入って準備するといい。』

急いで部屋へ入りシャワーを浴びる。メイクは向かうでするだろうから髪を乾かすとマネージャーから連絡が来て下に降りる準備をする。
部屋にはまだ杏寿郎は居なかった。

『まだ駐車場かな?私も早く駐車場行かなくちゃ、』

エレベーターに乗り地下駐車場に降りる。ふと彼の車を見ると知らない女が助手席に乗っていた。何かを話している、杏寿郎が嬉しそうに笑っていた。
ドクンと嫌な動悸を感じたがマネージャーに急かされ車に乗り込む
バックミラーを見ると重なる顔

『っ…きょ、じゅろ、』

『…る?…憂?聞いてる?!』

『あ、ごめんなさい。』

『しっかりしなさい!これからパリに行くんだから!あなたの夢が叶うかも知れないのよ!』

『パリ‼︎えっ!ちょっ、突然?!まだ準備とか、』

『大丈夫!パスポートは私が持っているし、用意もこっちでしてる、足りない物は現地調達よ!空港まで飛ばすわよ〜!』

『城之内さん、張り切りすぎ〜安全運転でお願いします!』

モヤモヤしてた気持ちもすっかり吹き飛んだ。
暫く考えなくていいと思うと現実逃避だけど、
逃げ出したかった。
そうし無ければもう何も信じられなかった。

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