第15章 獅子と猫の鬼ごっこ[お付き合い前]
『~~~~っ、私と居ても楽しくないかも知れないですよ?』
『それなら俺が君を喜ばせる!』
『ヤキモチだって、いっぱいするかも知れないです。』
『愛されているな!』
『いつか、飽きてしまうかもしれません、私には何もありませんから……』
『俺は一途だ、他の者など目に入らない程憂を欲しているのだが!この想いは消えない!』
『…信じてもいいのでしょうか。』
『勿論だ、憂君のこれからの人生を俺と共に生きてはくれないか?』
『…そのいい方だと、求婚と勘違いしてしまいますよ?』
『うむ、夫婦になる前提で俺と恋仲になってはくれ無いか?必ず倖せにする。』
真っ直ぐな太陽みたいな彼が、私に差し伸べる手を、震える手で添える
『…っ、はい、不束者ですが宜しくお願いします(これが私の最後の恋になります様に)』
私の返事を聞いた煉獄さんは私をクルクルと持ち上げて回りだす、
そしてそのまま抱き上げ外へでて、
『やっと憂と想いが通じた!』
店の外は思いの外人集りが出来ていて、
周りから拍手をされ、祝福された、
「やっと煉獄の旦那は結ばれたか!」
「長かったゎー」
など常連さんからも揶揄われた、、嫌なものでは無く、スッと心に入ってきたので気にして居なかった。
でも恥ずかしくて、顔を隠していたけど明日からどう生活をしていこう。
満足したのか店へ入る。
『憂、話が途中だったな、君が見た女性は俺の元継子だ。言わば師弟関係だったんだ。今は同じ柱として活躍している。
彼女とは一切何も無いからな!それにあの日もう1人伊黒という男性も居た!女性、甘露寺と伊黒の方がお似合いの仲だ!』
『私の早とちりで勘違い…っ、煉獄さんすみませんでした、私、』
サァーっと冷静になる。
『そうだな。罰が必要だな、』
『ば、つ?』
『今日から[杏寿郎]と呼んでもらう。』
『それが、罰ですか?…寧ろご褒美になってしまいますよ、杏寿郎さん、』
クスッと笑って名前を呼ぶ