第15章 獅子と猫の鬼ごっこ[お付き合い前]
だいぶ人が少なくなった夕方その人はやって来た。
『おぅ、憂今日も来たぞ』
『こんにちは、不死川さん、こんな時間に珍しいですね、』
ちょうど今小豆を餡子にしている最中に声を掛けられた。
ここで止めたら餡子が焦げるので手を動かしながら話す。
『すみません、今ちょうど始めてしまって、座ってお待ちください。』
『見ててもいいか?』
『大丈夫ですよ、、』
グツグツ、火の音と鍋の中のを混ぜる音
数分続き火から降ろされる。
甘い匂いが充満する
『お待たせしました、今日はどうしますか?』
『今日は、おはぎその出来立てを乗っけてくれないか?』
『(目がキラキラしてる、)味見もどうぞ、いくつお包みしますか?』
『今日はよって行く処があるから30程あるとありがてぇ。』
『25しか無いのでお団子付けておきますね、新作のさつま芋の蜜団子です。』
『無理言って悪りぃな!』
勘定を済ませると風の様に去って行った。
『品も無くなったからもう閉めてしまおう。』
最近は沢山売れるので夕方頃にはもうお店が閉められる様になっていた。
特にそんな日常はあまり気にしていなかった。