第13章 血気術にかかった私と貴方の話
夜が明け始めて寝返りをすると逃がさないという様に身体をぎゅっと後ろからされる。
『(ん、あったかい、もう少し、寝、)』
温かさに瞼が下がる。
一方杏寿郎は自分の掌に収まる物を無意識に揉みしだいていた
『(柔らかい…夢か.)』
こちらも寝ぼけながら憂の胸を揉む。
どうやら血気術は消えたようだ、
日が登り杏寿郎が庭で鍛錬をしていないのを不思議がり
部屋の前で声を掛ける。
『おはようございます!兄上!体調が悪いのですか?』
千寿郎くんの声にビックリして目覚める。
『(あ、戻ってる!)』
『おはよう憂、戻れた様だな、、、すまない千寿郎!兄は寝坊してしまった様だ!心配をかけてしまったな、』
『良かったです。朝餉の用意が済んでいるので、僕は憂さんを起こしてきますね、』
(千寿郎くんごめんね〜、私はここに居ます、本当すみません、)
『千寿郎、俺が連れて行くので先に戻っていてくれないか?』
『…分かりました!お待ちしていますね!』
遠ざかる足音を聞きながら口付けから解放される。
『やはり、いつもの憂が1番だな!』
『っ本当に、、早く着てご飯行こう?千寿郎くん待ってるよ、っ本当ダメだから!っあっ!ちょっと///』
首に鎖骨に胸へと口付けをしていく。
バッチン!両頬を憂の手で挟まれる。
真っ赤になり涙目で怒っていた。
『それ以上したら、暫く無しだから!禁欲してもらいますからね!』
『よもや、参った、、今は辞めておく。 また今夜な』
耳元で囁いて部屋を出て行った後を急いで着物を着て追いかけた。
血気術なんてもうまっぴらごめんだと思いながら、ご飯を頬張った。
夜までまだまだ時間はあるのでしっかり休もうと心に決めた。