• テキストサイズ

永遠の恋〜⁂番外編⁂【イケメン戦国】

第8章 偽りの食事会


「……信長様、あの…」

長い沈黙に耐えられなくなった私は、恐る恐る信長様に声をかけるけれど……

(っ…怖いっ…)

酷く冷たい目でジロリと睨まれて、それ以上は話しかけられなかった。


「まったく、貴様という奴は……来い、行くぞっ!」

「やっ、あっ……」



強引に手を掴まれると、そのままグイグイと引っ張られて歩かされ……気が付けば、そこは薄暗く、ひと気のない路地裏だった。

ーダンッ!

「きゃっ…やっ、いやっ……」

壁際に強く押し付けられ、クイっと顎を掴んで上を向かされる。
近づいてきた深紅の瞳は、獲物を追い詰める獰猛な獣のようだった。

「俺との約束を全て違えるとは……どういうつもりだ?
貴様は、俺のものだという自覚がないのか?」

「ご、ごめんなさい…」

「男との食事会など、許した覚えはない。俺を欺くとは…いい度胸だ。どのような仕置きをされても文句は言えんぞ?」

言うや否や、首筋に顔を近づけて、うなじに歯を立てながら強く吸われた。
頭にまで響くようなピリッとした痛みが走る。

「っ…やっ、痛っ…やだ…」

「くっ…こんなに着飾って、肌を晒して…男を誘うつもりか?」

「んんっ…そんな…そんなつもりじゃ…」

(っ…ひどいっ…そんな風に言われるなんて…いくら信長様でも酷すぎるっ…)

反発心から思わずキッと睨むように見上げてしまい、それが更に信長様の怒りを煽ることになる。

「なんだその目は……くっ…言いつけを守れぬ者には……罰を与えねばならんな」

ニヤリと不敵に口角を吊り上げた信長様は、私の身体を壁にグイっと押し付けた。
固くて冷たい壁と、信長様の大きな身体に挟まれて背中が悲鳴を上げる。

「やっ…痛いっ…信長さま…んんっ!」

壁に押し付けられたまま、言葉を封じるように激しく唇を奪われる。
歯列を割って強引に捩じ込まれた舌が、口内を縦横無尽に犯し始める。


(っ…息、できないっ…くるし…)

息を継ぐ暇さえ与えてくれない激しい口づけに、酸素が足りなくなった頭はくらくらしてしまい、立っていられなくなった私は、壁に凭れるように身体を預けた。






/ 424ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp