第33章 ハッピーイースター〜春待ちて
ーずぶっ…ぐぷっっ…グチュンッ!
「んんっ!はぅっ…」
後ろから一息に貫かれて、あまりの圧迫感に息が詰まる。
隙間なくぴったりと密着したまま、繋がったところをグリグリと押し付けられる。すぐに動かれるかと思ったが、信長様は繋がったままで私を背中から強く抱き締めた。
「朱里…愛してる」
愛おしげに囁く声とともに、ちゅっ…と啄むような口付けが背筋に落とされる。敏感になったカラダはそれだけで震えるぐらいに気持ちがいい。
「あ…あぁっ…信長さま…」
つ…っと唇を滑らせて口付けが伝い降りていくだけでゾクゾクしてしまい、背を反らせて身悶える。
「っ、くっ…」
ナカに埋まった信長様のモノがびくんっと震える。
深くまで押し付けられているせいで、その大きさも硬さも鮮明に感じられて…挿入ってるだけでは物足りない、などと淫らな渇望に駆られるのだ。
(んっ…焦らされてるみたいでもどかしい。早く…もっと…欲しい)
もじもじと焦ったそうに腰を揺らす朱里を後ろから見下ろす信長にも正直なところ余裕はなかった。今すぐに愛らしく揺れる腰を引き寄せて無茶苦茶に突き入れたい衝動に駆られていた。
(くっ…この眺めは堪らん。朱里は無自覚なのかも知れんが、此奴はいつも俺の余裕を簡単に崩す)
「どうした?何か言いたそうだな?」
繋がったまま覆い被さるようにして朱里の華奢な身体を抱き締めると、その耳元で悪戯っぽく囁いた。
湯殿の湯気でしっとりと艶やかな濡羽色の髪を掬い取り、毛先に口付けを落としながら顔を覗き込むと、今にも滴が零れ落ちそうなほどに潤んだ瞳が咎めるように見つめ返してきた。
「信長さまのいじわるっ…」
(つっ…)
「意地悪などと…心外だな」
「いじわるですっ!っ…分かっていらっしゃるくせに…ああっっ」
ぐりぐりっとナカを刺激するように少しだけ腰を動かしてやると、ついに朱里の瞳から涙がひと雫こぼれ落ちた。
「はっきり言わねば分からん」
「うっ…もぅ…やっ…」
羞恥に頬を朱に染めながら、イヤイヤと駄々を捏ねる子供のように身を震わせる姿に嗜虐心が煽られる。
朱里の涙を見たいわけではなかったが、愛しい女が羞恥に身悶える姿を見るともっと困らせてみたいと思ってしまうのだった。
(全く…我ながら厄介な性だな)
「朱里、俺は貴様の口から聞きたい…貴様が俺を求める言葉をな」