第28章 ちぇんじ〜俺が貴様で貴様が俺で
実のところ女同士の集まりで、そういった閨事の悩みを互いに相談することもあったのだが、女同士で話は弾むものの結局のところ男の身体は男にしか分からないということもあって曖昧な話にしかならずに根本的に解決することはなく、もやもやが残ったままだった。
それ故に、信長と入れ替わることで決して知ることのできなかった男の側の快楽を思いがけず知ることになり、戸惑いとともに嬉しさも感じていた。
「他所事を考える暇があるとは…貴様、まだまだ余裕がありそうだな」
「っ、んっ!ああっ!」
上から意地悪そうな口調で言われ、意図的にキュッとナカを締められたような強烈な締め付けを感じる。
「んんっ、っ、やっ、それ、ダメっ…締めないで…」
私の上に跨った信長様は繋がった部分を擦り付けるように腰を緩々と律動させる。妖艶に腰を振りながら時折、悩ましげに吐息を吐く艶めかしい様子を下から見ていると、見慣れた自分の姿なのに妙にドキドキしてしまう。
「くっ、貴様の方こそ…いきなり大きくするな」
「へ?えっ?何言って…っ、あっ、くっ…」
ーぐちゅっ…ぱちゅっ…
いきなりグッと深くまで擦り付けられ、溢れた蜜が繋がった部分をねっとりと濡らす。絶頂が近いのか激しく蠢き始めたナカの締め付けに耐え切れず、身体の中心に熱が集まるのを感じる。
「んっ…信長さまっ…やあっ、もう…また出ちゃ…あっ…」
「くっ…イけ…俺ももう…くっ、朱里っ、共に…」
苦しげに吐息を吐いた信長様はゆっくりと上体を倒し私に覆い被さると、柔らかく唇を重ねた。
「んんっ、っ、はぁ…」
互いに限界まで昂った身体は最後の瞬間へと急速に昇り詰めていった。張り詰めた身体の緊張を宥めるかのように与えられる優しい口付けは蕩けるほどに甘く、私を溺れさせる。
与えられる口付けに夢中で答えながら、互いの身体を強く抱き締め合って最上の快楽を享受する。
身体が入れ替わっていることなど忘れてしまうぐらいに互いの心と身体が濃密に混じり合って一つに溶け合う瞬間が堪らなく幸せだった。