第18章 元日の秘め事
腕の中から不思議そうに見上げてくる朱里の無垢な姿に、信長は堪らず強く抱き締める。
「あっ…信長様?」
「貴様は本当に、やること全てが愛らしい。貴様といると退屈する暇がない。朱里、今年も存分に愛でてやる。覚悟しておけ」
「ふふ…お手柔らかにお願いします。信長様、今年もよろしくお願いします」
薄闇の中で、信長様の頬へ手を伸ばし両手でそっと包み込むと、下から伸びをするようにして口付けを贈る。
自分から口付けるなんて恥ずかしかったけど、溢れるほどの愛おしさを伝えたかった。
あなたが好き
あなたの隣で眠る夜も、あなたの寝顔を見られる朝も
ずっとずっと続けばいいのに