第14章 朝までずっと
色気たっぷりの信長様にあてられたように、力無くしな垂れかかる私の身体を逞しい腕で抱き止めて、ゆっくりと床の上に組み敷く。
襦袢を左右に開いて暴かれた肌に覆い被さられると、信長様の重みがズシリとかかる。
背中が床に押し付けられて少し痛かったが、組み敷かれて男の身体の重みを直に感じてしまい、この後の行為が思い浮かんで胸の鼓動は煩く騒いでいた。
けれども……冷たく固い床の感触に眉を顰める私を見た信長様は、覆い被さっていた身体を徐に起こす。
(ん……?どうなさったんだろう…)
「……朱里、上になれ」
「えっ?ええっ…やっ、イヤです、そんなっ…恥ずかしい…」
信長様はまだ着物も着たまま、帯すら緩めておられないのに、その上に裸同然の格好で乗るだなんて………恥ずかし過ぎるっ!
「俺はこのままでも構わんが…固い床の上では貴様が痛い思いをするだろう?俺の上に乗れ。ついでに、俺を愉しませろ」
「えええぇ…無理っ、無理です…」
(愉しませる?愉しませるって…どうやって!?)
高度な要求に気が遠くなり、ふるふると首を振る私の身体を、信長様は難なく反転させる。
気が付けば、信長様と私は向かい合って床の上に座っていた。
はだけた襦袢を慌てて掻き合わせる私の腕を引くと、自身の帯の方へと引き寄せて、信長様は愉しげな声音で命じるのだ。
「脱がせよ」
「っ……」
愉しそうな声とは裏腹に、掴んだ腕は離してくれそうにない。
仕方なく、震える手で信長様の帯を解き始めるが、緊張のためか上手く出来なくて焦ってしまう。
「……焦らしてるのか?」
「ち、違っ…うぅ…もぅ、やだぁ…」
羞恥と焦りとで気持ちが限界になりながらも、何とか帯を解いて着物を開くと、逞しく鍛え上げられた胸板が目に飛び込んできて息を飲む。
「っ………」
(ひゃあ…心の臓に悪いよ…)
信長様の男らしい身体にドキドキしてしまい、目のやり場に困っている私に、更なる高度な要求が降ってくる。
「分かっているとは思うが……下もだぞ」
「うぅ………」
(下…下、って……)
信長様に気付かれないようにチラリと下へと視線を落とせば、明らかに不自然に盛り上がるソコ。
こんもりと目に見えて分かるほどに膨らんだ下帯に、いやらしい想像もムクムクと膨らんでしまう。