第4章 参 育手
走ること三十分、頂上付近で立ち止まった
「ここから二時間以内に儂の家に戻ること。以上だ」
『分かりました』
そう伝えると鱗滝さんは去っていった
私は呆れられてるのかな
この世から鬼がいなくなって欲しいと皆が願っている筈なのに
夢で鬼に勧誘されている私が言うのはどうかと思ったけど
目の前には鱗滝さんの気配が沢山あった
おそらく仕掛けが張り巡らされているのだろう
これを二時間以内で戻れば認めてくれるのだろうか
厭、考えることは辞めよう
鱗滝さんの元へ戻ることだけを考え、いつもより大きく空気を吸った