第12章 大切なもの
2人が来た瞬間、鬼はを手放し飛び退いた。
ドサッ
:「んあっ!うぅ…」
体が強く地面に打ち付けられた。
怜:「先生!しっかりしてください!はっ、先生…腕が…」
:「怜、止血を…」
杏寿郎と不死川はチラリとたちの方を見た。
杏:「お前だけは生かしておかない。」
不:「俺の担当地区なのに、また守れなかったじゃねぇかァ。責任取るためにもテメェを殺す。」
鬼:「ふっ、やはり人間は哀れだ。俺を殺したところであの女の腕が戻ることはない。鬼ならば仇など撃たずとも、すぐに五体満足となる。」
杏:「それ以上喋ることは許さん。炎の呼吸、肆ノ型 盛炎のうねり」
不:「うるせぇ。風の呼吸、伍の型 木枯らし颪」
ゴトッと音を立てて鬼の首が落ちた。
杏:「!すまない、やはり君を1人にするべきではなかった。すぐに蝶屋敷へと行こう。」
不:「死ぬなよォ!俺がさっさとあいつを斬っていれば、すまねェ。」
怜:「先生…お気を確かに持ってください…お願い…死なないで…」
:「…っ、杏寿郎さんっ、不死川さんっ、自分を責めたり、しないで…怜、絶対に死なない、大丈夫…だから、私の治療は怜1人に任せる…」
怜:「私よりも、しのぶさんや、遊さんの方が…!」
:「私は怜に治療して欲しいの。分かったわね?」
そういうとは意識を手放した。
杏寿郎はを抱え、不死川は怜をおぶりながら蝶屋敷へとやってきた。
杏:(頼む…死なないでくれ……)
杏:「胡蝶!すぐに部屋を用意してくれ!」
胡:「さん!?」
遊:「!?はっ!右腕はどこに行ったんだ!?」
杏:「説明は後だ。すぐに部屋を用意してやってくれ」
遊:「じゃあ俺は手当ての準備を…なんだ?早くしないと、があぶねぇだろ!?」
杏:「怜1人にの手当てをさせるんだ。」
胡:「煉獄さん、何言ってるんですか、こんなのまだ怜さんには…」