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優しさに溢れた君は…[鬼滅の刃/煉獄落ち]

第9章 父親


父:「たしかに私の行動も、家族を思う故だった。だが、それはも同じだろう?」

:「…どういうこと?」

父:「、物の捉え方はその者の立場によって変わる。私の立場からしたらあれは全てお前たちを救いたいがための行動だった。だが、お前の立場からしたら、家族を見捨てた、仕事に生きる医者にしか見えない。家族を大事に思っていたからこそ、大事なものを見捨てた私がにくかった。私もお前も、行動は違えど、家族を大事に思っていた気持ちは同じだ。ありがとう、、兄さんと母さんを大事に思ってくれて。優しい娘を持てて私は嬉しいよ。」

そっとの頭を撫でた。

:「父さん…私は大馬鹿者だよ…父さんの目を見て話せば一瞬でわかることを、10年間ずっと勘違いして生きてきた。父さんの病気も、一緒にそばにいればすぐに気づいたのに…父さんのことを憎んでいたくせに、私も同じ行動を取った。本当に大馬鹿者だよ…私は…。」

父:「、私は医者だぞ?自分の体のことに気づかないことがあると思うか?」

:「…まさか、気付いていたのに、治さなかったの…?」

父:「母さんは同じ病で苦しんで死んでいった。治せる病気を治さなかった。俺だけ治してのうのうと生きてはいけない。これがせめてもの償いだ。」

:「どうして!償いたいなら、母さんの分も生きなきゃ!」

父:「、一刻も早く、兄さんと母さんに会いたいんだ。会って謝りたい。今までのこと全て。」

:「謝らなくても2人ならきっと…」

父:「頼む、俺の気持ちを汲んでくれないかな…?娘として」

:「…。短すぎるよ…10年を取り戻すのに1ヶ月半しかないなんて…」

父:「死ぬ間際にお前の笑顔を見られたら十分だ。」

:「父さん…、これからは毎日顔を見せにきます。どんなに忙しくても。」

と遊が部屋を出ようとするといつからいたのか、柱合会議を終えた柱全員と、伝えに行った千寿郎と怜が立っていた。
怜は涙を流していた。

は黙って玄関の方へと向かっていった。
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