第9章 父親
はまず現在の長野県を訪ねた。
長野では
:「すみません、数年前にこの辺で医者をしていた彩色濠という人をご存知ないですか?」
街人A:「いえ、聞いたことないですね…。」
:「そうですか…、すみませんありがとうございます。」
こんなことを何度も繰り返していた。
:(やっぱりあんなの嘘だったのよ…)
:「すみません、彩色濠という医者をご存知ないですか?」
街人B:「俺はしらねぇなぁ」
:「やっぱりそうですよね、すみません…」
街人B:「だが俺の爺さんはそんな名前の医者に助けてもらったと言っていた気がするな」
:「!?お爺さんに会わせていただくことは可能でしょうか!?」
街人B:「あぁ、いいぞ」
そしては街人Bの祖父から父が自分と同じように、払える分のお金だけもらい、治療していたことを知った。
そして、また南へ向かって行ったことを聞いた。
そして同じ調子で山口県まで来たところで、南へ行ったという情報が無くなった。
:(おそらくここまで来たところで、母さんが死んでしまったんだ…こんな遠くまで来ていたんだ…)
の父親は母親が亡くなってから出稼ぎに行くのをやめたのだ。
は急いで父親の元へと帰った。
が発ってから約1ヶ月過ぎていた。
杏:「何もないのだろうか…心配だ…」
千:「鎹鴉が来ていないということはきっと無事ですよ。」
杏:「うむ…。」
そして杏寿郎は柱合会議へ向かった。
それからすぐのことだった。
:「ただ今帰りました。」
怜:「先生!おかえりなさい!」
千:「ご無事で良かったです!おかえりなさいませ!」
遊:「おかえり、」
:「遊、どうして?」
遊:「そろそろが親父さんの情報探しから帰ってくるころだろうと杏寿郎が教えてくれたんだ。だから、3日前くらいから泊まらせてもらってたんだ。」
:「そう…杏寿郎さんが…杏寿郎さんは?」
千:「柱合会議へと向かいました!」
:「そう…遊、全て私の勘違いだった。今すぐ蝶屋敷に向かうわ。」