第6章 蝶屋敷
翌日の蝶屋敷では
胡:「さんはこちらの重傷患者をお願いします。」
:「分かりました。」
しのぶとは重症の者から、アオイと怜は軽症の者から診ていった。
昼にはある程度業務は落ち着いた。
怜:「ふぅ。」
:「お疲れ様、怜。」
そこへアオイとしのぶがやってきた。
ア:「この程度で疲れてたんじゃ、鬼殺隊の医者は務まりませんよ。」
胡:「今まではこちらでは手に負えない者だけ、さん達に回していましたから、忙しさが煉獄さんの家にいる時とは段違いですよね。無理なさらなくて大丈夫ですよ。今までは私たちだけでやってきたので。」
怜:「どうしてあなた方はいつもいつも…」
:「怜、良しなさい。しのぶさん達が手に負えなかった分だけでも私たちに預けてください。無駄な怪我も無駄な命も一つもないですから。」
胡:「今のうちから言っておきますが、あまり幻想を抱かない方がさんの為ですよ。不死川さんから年老いた方を救ったと聞きました。確かに1人なら出来たかもしれませんが、ここにはたくさんの人が運ばれてきます。それ故に1人に割ける時間は少ないので、救える命でも、他の者を助けるために見捨てなければならない時があると言うことを頭に入れておいてください。」
:「しのぶさんが、アオイさんと2人で回していた時には見捨てなければならなかった命も助けるために私たちが加わったのではないのですか?治療する者が倍に増えたんです。救える数も、割ける時間も倍になるはずです。私は誰も見捨てない。助かるものは見捨てません。しのぶさんが見捨てなければならなかった分は私が救います。だから、ご心配なさらず。」
胡:「好きにしたらいいと思いますよ。幻想を抱いて絶望するのは私でもアオイでもないですから。」
こんな調子で2ヶ月が過ぎて行った…。