第2章 出会い
その頃産屋敷邸では…産屋敷の鎹鴉が報告をしていた。
産:「そうかい。腕利きのさすらいの女医ね…そして杏寿郎とも仲良くなっていると。これは何かが起き始める前兆なのかもしれないね。その女性達を次の柱合会議に連れてくるよう、杏寿郎に伝えてくれるかい?」
鴉:「御意。」
そう言ってまた飛び立っていった。
あまね:「お館様は、彼女が私たちをどのように変えるとお思いなのですか?」
産:「柱である子供たちの事を良い方向に導いてくれるのではないかと思っているよ。それに、私もまだやるべきことがある。あまねのおかげで少し長く生きられるようにはなったが、それでも短い。もしかしたら私のこの呪いも少しは進行を遅くしてくれるかもしれない。」
あまね:「お館様が言うのであればきっとそうなのでしょう。より長く生きられることを私も願っております。」
産:「きっと無惨討伐のための大事な歯車となる。」
<煉獄邸>
産鴉:「〜とのことだ。」
杏:「うむ。2人をか…尊敬するお館様の言うことだ!何か意図があるのだろう!承知した!次の柱合会議に2人を連れて行こう!」
杏寿郎は鬼殺隊でもない2人がなぜ呼ばれたのか不思議に思ったが、お館様の命であれば逆らえないので了承することにした。
後日
杏:「また会ったな!少女!怜少女!む?どこかへ行くのか?」
2人はまた大きな声でいきなり話しかけられたので体がビクッと震えた。
怜:「もう!何度言えばわかるんですか!いつもいつも!びっくりするんですよ!」
:「おはようございます、煉獄さん。まあいいじゃないの怜。そんなに言わなくたって。えぇ、今日でこの町を出て次の町に行こうと思います。寂しくなりますが、元気でいらっしゃってくださいね。いつもその大きな声に元気をもらっていましたよ。」
杏:「うむ。そうだったのか、なら2人も気をつけて!と言いたいところだが!それは少し待ってもらえまいか?病を患っている俺の当主が君たちに診てもらいたいとのことだ。3日後迎えに来るので、それを待っていてはもらえないだろうか。」
いつも笑顔で凛々しい表情をしている杏寿郎だが、この時は真剣な顔をしていた。