第4章 煉獄邸
:「怜、言ったはずよ、彼は助からないと。怜が処置しようがしまいが、彼はどの道助からなかった。だから、彼が死んだのはあなたのせいじゃない。ただ、今回の行動は褒められたものじゃない。命の価値に軽い重いはないけど優先順位はある。助かるものから助ける。じゃないと、助かる命も助からない。今回、そうなるとこだった。そしてあの老婦人のために命が一つ犠牲になっている。だから絶対に死なせちゃいけない。判断を誤った責任として、あの老婦人の治療を怜に任せる。もし死なせたら、破門よ。いいわね。」
怜:「そんな…出来ません…」
:「なら破門ね。」
怜:「分かりました、やります!頑張ります!絶対助け出しますから、破門なんて…言わないでください…」
遂に怜は泣き出した。
:「そうなりたくないなら責任を果たしなさい。」
そう言うと老婦人はの部屋にいるので、は怜の部屋へと戻った。
残された4人は
杏:「やはり!あの言動には少女なりの理由があったな!」
不:「実際1人死なせちまってるから腕利きかどうかは分からねぇけどよォ、あの言葉からしてただの医者ってわけでは無さそうだなァ。」
伊:「今回だけはお館様には言わないでやる。甘露寺には医者としての仕事をしていたと伝えてやろう。」
冨:「…」
そう言うと、3人はそれぞれ帰っていき、杏寿郎はお酒を持って縁側へ向かった。
はなかなか寝付けずにいた。
:(はぁ、少し風にあたろう。)
そう思い、が縁側に向かうとそこには杏寿郎が酒を飲む姿があった。