第4章 煉獄邸
3人は何故と言葉がでかかったが、ぐったりとしている老婦人と、血塗れになっている男性を目の当たりにすると、流石に何も言えなかったので、指示通りに動いた。
は最初男性の方へと向かった。
それに怜と女性も付いていく。
:「まずい、酸素が送れてない。…肋骨が折れてる。怜、メス」
怜は無言でメスを渡す。女性は助けてと泣き叫び、伊黒と冨岡は黙って見ていた。
は腹部を切り開く。
:「はっ…。」
そこでは手を止めた。
怜:「先生…?どうしたのですか?」
女:「どうしたの!?何があったの!?助かるわよね!?」
:「残念ですが、もう助かりません。怜行くわよ。」
そう言うとは立ち上がった。
女:「待って!見捨てないで!まだ息をしてる!助かるはずよ!お願い助けて!」
女性はの手を掴みすがっていた。
そこへ移動させた報告をしに、煉獄兄弟と不死川がきた。
:「分かりました。今行きます。お手を離しては貰えませんか?残念ですが彼はもう助かりません。老婦人の命も待ってはくれないので、行きますね。皆さんはここにいてください。怜、行きますよ。」
怜が、でも、と言って行こうとしなかった。も怜に来ることを強要はしなかった。
そして老婦人の元へ行こうとしたの背中に向かい怒号が飛んだ。
女:「そうやって!そうやって!お金を持ってそうな老人の方に着くのね!命に価値の優劣をつけて!若い者を見捨てるのね!最低よ!」
怜は怒りたい気持ちを我慢していた。言われた張本人のはその言葉に足を止めることも、振り返ることもなく、老婦人の元へ向かった。