第4章 煉獄邸
しばらくすると2人は呼ばれて、夕食の席にいた。
今夜の夕飯はさつまいもご飯に、鯛の塩焼き、金平牛蒡、なめこの味噌汁だった。
杏:「うむ!今日も美味そうだな!」
:「わぁ、すごくいい匂いがしてましたけど、見たらもっとお腹空きました」
怜:「金平牛蒡だぁ!あっ…うっうん!すごく美味しそうですね。」
千寿郎は2人に好きな食べ物をあらかじめ聞いておいたのだ。
千:「そんなに褒めてもらえて嬉しいですけど、照れてしまいます…。」
杏:「千寿郎が作るものは何でも美味そうだ!だが千寿郎の好物が並んでいないな!今度任務に行った帰りにでも買ってこよう!」
:「千寿郎さんが好きな食べ物はなんですか?」
千:「僕はカステラが好きです。」
怜:「カステラ…?」
:「怜はまだ食べたことが無かったわね。西洋のお菓子でふわふわしてて甘いのよ。」
千:「とってもおいしいですよ!」
怜:「そうなんだ。」
杏:「ではやはり怜少女のためにも買ってこよう!だが今は早く食おう!冷めてしまう上にもう待ちきれん!」
:「そうですね。では…」
「「「「いただきます!」」」」
杏:「わっしょい!わっしょい!わっしょい!わっしょい!……」
達は少し驚いたような顔で見ていた。いや、怜はかなり驚いていた。
千:「兄上は好物のさつまいもを食べるといつもわっしょいと言うのです…。」
千寿郎は苦笑いしながら言った。
:「そうなんですね。でも、そう言いたくなる気持ちも分かるくらい千寿郎さんの作るご飯は美味しいですね。ね?怜」
怜:「はい、私が作るご飯より美味しい…。悔しいですけど…。」
千:「そう言ってもらえて嬉しいです!あと、ずっと思っていたのですが、お二人とも僕には敬語を使わなくて大丈夫ですから。年下ですし、同い年ですし!」