第20章 何度でも
運ばれたのはが働く病院だった。
:「怜!怜!」
怜:「私は平気…でも、千寿郎のお兄ちゃんが…」
:「!?なんですって!?…はっ、煉獄さん!」
杏:「…」
杏寿郎は目を瞑ったまま反応しない
:「彼をすぐにICUへ。オペは私がやります。」
杏寿郎がまだ集中治療室にいるときだった。
怜は軽症で済んだため、もう手当をしてもらい歩いて千寿郎の元へと向かった。
怜:「千寿郎…」
千:「怜…無茶しないでよ…」
怜:「…ごめんね…私のせいで…」
千:「大丈夫、兄上は絶対死なない。怜のお姉さんがたすけてくれる。」
怜:「うん…お姉ちゃんなら助けてくれる…。…千寿郎、前世って、信じる?」
千:「!?…うん。信じるよ。」
怜:「私、千寿郎のお兄さんに、煉獄さんに助けてもらったとき、前世の記憶が走馬灯のように流れてきたの。お姉ちゃんは他人だけど、私の面倒を見てくれてて、凄いお医者さんで、煉獄さんはお姉ちゃんの恋人で、鬼退治をしてた。2人は途中で死んじゃったけど、私と千寿郎は夫婦だった。」
千:「怜…」
怜:「信じられないよねこんな話、私と千寿郎が夫婦なんて何言ってるんだって思うよね。でも、多分ほんとにそうだったの。」
千:「ちがうよ怜。よく…よく思い出してくれたね。僕はずっと怜を探してたんだよ…。兄上も、ずっとさんのこと探してたんだ…。でも2人とも前世の記憶がなくて、僕それ知ったときすごく悲しかった。」
怜:「思い出したよ、千寿郎。ごめんね、今まで忘れてて。」
千:「いいんだ…思い出してくれてありがとう。」
すると、がICUから出てきた。
:「とりあえずは無事よ。でも頭を強く打ったから、目覚めるまでには少し時間がかかると思うわ。」
千:「そうですか…。ありがとうございます。」
:「お礼を言うのはこちらの方よ。ありがとう。…怜。」