第19章 何故
2人はレストランに着いて他愛もない話をしていた。
:「煉獄さんの弟さん、なんていう小学校に通ってます?」
杏:「キメツ小学校だ!」
:「やっぱり!私の妹もそこに通ってるんです!」
杏:「あぁ!知って…そ、そうなのか!偶然だな!」
:「怜、煉獄さんの弟さんのこと好きみたいなんですよね…」
杏:「!?よ、よもや…それは本当か?」
:「まだ本人は気になってるだけだと言ってるんですけど、あれはもう完全に好きですね。」
杏:「千寿郎を好いてくれるとは嬉しいことだ!」
:「あ、でも、弟さんに言ったり、まだしないでくださいね?」
杏:「む?なぜだ?」
:「自分の力で恋を実らせてほしいからですよ」
杏:「なるほど…やはり、君は変わっていないな…」
:「え?」
杏:「あ、いやなんでもない。食べよう!」
2人はこの食事をを終えたあとも、2、3回デートを重ねた。
といってもお互い忙しかったため、月に1回程度だったので、初めてのデートからは3ヶ月ほど経っていた。
2人は夜ご飯を食べに行く約束をしていたのだが、待てど暮らせど杏寿郎はの前に現れなかった。
:(携帯も繋がらないし、何かあったのかな…)
そう思って心配で杏寿郎の勤める高校の前に行ってみると、目を疑う光景がそこにはあった。
なんと杏寿郎が女性の教師とキスをしていたのだ。
:「!?……」
は見ていられず黙ってその場を去った。