第13章 不安
それから少し平穏な日々が続いた。
だがが父の一周忌の日に感じた痛みは日に日に強くそして間隔が狭くなっていた。
が左手で書き物の練習をしている時だった。
:「…っう…まただ…」
筆を落とし、右肩を左手で抑えながら、額には脂汗を滲ませている。
:(だめだ…気のせいなんかじゃない…何かがあるんだ…)
しばらくすると痛みは落ち着き、はみんなにバレないよう、床に落ちてしまった墨を綺麗にした。
だがそれから数日経った夜のこと、夕飯を食べてる時だった。
ガシャン!
持っていた箸を落としてしまい、また左手で右肩を押さえる。
:「うっ!…っ…くっ…」
杏:「!?どうした!?」
千:「さん!?兄上!すぐ蝶屋敷に運んだ方が!」
怜:「先生!私も一緒に…」
杏:「だめだ!2人を抱えては全速力で走れん、怜は千寿郎と待っていなさい!」
怜は渋々了承し、千寿郎は怜をなだめていた。
杏寿郎は今までにないほどの速さで走った。
杏:「胡蝶!が苦しそうにしている!すぐにみてやってくれ!」
胡:「さん!どうなさったんですか!?とりあえずこちらに。」
しのぶはを処置室に寝かせた。
胡:「いつからでしたか?」
杏:「わからん…」
胡:「さん、話せますか?いつから痛みはありましたか?」
:「…っ。…一周忌の時にっ…初めて痛みが…そこから段々…周期も早まって痛みも…うっ…」
胡:「増していったんですね。煉獄さん少し、見るので、外で待っていてください。」
杏:「む、むぅ。分かった。」
胡:「すみません、少し脱がしますね。…見た感じ特に問題はなさそうですね。」
そう言って聴診器を当てた瞬間しのぶの顔色はサッと青くなった。