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少年誌系ごちゃ混ぜ短編 R18

第7章 麗しの君は 宇髄裏夢


「お、覚えていやがれぇぇ!」



突然逃亡する兄貴分に手下すら少しの間呆然とする。


一拍程、間をおいて、我に返った手下がようやく走り出す。


「待って下さい、兄貴ー!!」



「……行くぞ」

「はい」



さりげなく那岐の手を引いて歩き出す冨岡。

へぇ、意外と隅に置けないな。



「で、簪どうする?お姉さん」

「あぁ、やっぱり鼈甲下さいな。苦心している姉に渡すから…」



少々芝居がかった体で店主に話しかけると。



「お姉さん。なんて清らかな…ごめんよう、てっきり柄の悪い連中の女だと思った俺を許してくれぇ…」



おいおい、泣くなよ!



「これも一緒にくれてやらァ」

「何、これ?」

「うちで作ってる硝子細工さ。こっちは江戸切子、こっちがとんぼ玉を使ってるんだ」

「じゃあ、三つとも買わせて貰います」

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