第7章 麗しの君は 宇髄裏夢
「鼈甲!?お姉さんお目が高いねぇ」
「でも、お姉さんならこっちの銀製のがオススメだがね」
確かに今の俺ならな。
ってことは那岐にも似合うんじゃね?
まあ、あいつが結い上げてるの見たことねえけど。
あ、遊郭の時は結ってたか。
後で、冨岡辺りに売り付けてやろうかと思いながら、他にも目を向ける。
さすがは小間物屋なだけあって女が好みそうな物が揃っている。
「なぁなぁ、お姉さん。暇なら俺らと一緒に良いとこ行かない?」
おー、俺に声かけるとは良い趣味してるな。
それらしく振り返ると、そこにはいかにもな風体の男が二人。
カタギじゃなさそうだ。
「だぁれ?お兄さんたち」