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少年誌系ごちゃ混ぜ短編 R18

第5章 コラボ企画 鬼滅夢 『泡沫に蓮の華』


背中ごしに自分以外の体温を感じるのはいつぶりだろう。

怖くないという彼女のセリフは強がりだろう。

身に刻まれた恐怖はそう簡単に拭えるものではない。

「巌勝様。……もうお休みになられましたか?」

俺は目だけを瞑っていた。

彼女は体を動かしているようだ。

「綺麗な髪……」

動かない方が得策か?

彼女の指が俺の髪を撫でる。

「さらさら…」

女性と違って髪を褒められても……

と、内心思っていると、彼女がこちらに顔を近づけてきた。

「わっ、睫毛長い」

一体彼女は何を見ているのだ?

何故、睫毛……?

目を、開けてはいけないのだろうか?

灯籠の元で彼女に顔を眺められている。

どれくらいそうしていただろう。

彼女の視線に悪意はなく……

「…………いつまで、そうしているつもりだ?」

彼女の指が強ばる。

「俺の顔など眺めていても、面白くないだろう?」

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