第5章 コラボ企画 鬼滅夢 『泡沫に蓮の華』
「すっかり長湯してしまった……」
ガラ。
「「あ」」
廊下に出ると、台所からお膳を持って出てきた那岐と鉢合わせた。
「起きたのか……」
「先程はすみませんでした!」
お膳を落とさないように握りしめ、巌勝に頭を下げる。
ポンと頭を撫でられる。
「気にするな……」
「っ……///」
どうしよう。
どきどきして、顔が上げられない。
「それは?」
「あ、簡単なものですが、用意したので食べましょう。今運びま……」
「客人は座っていろ。俺が運ぼう」
「いえいえ!主こそ座るべきです!」
少しの間攻防していたが、那岐の腹の虫が小さく鳴ったので、それぞれ膳を持って居間に移動することとした。