• テキストサイズ

少年誌系ごちゃ混ぜ短編 R18

第1章 見果てぬ恋 リクエスト鬼滅 累夢


那岐「うん。良いよ、飲んで?」

累が私の首筋に噛みつく。
鉄のような臭いが鼻につく。
累はゆっくり味わう様に私の血を吸い上げる。
この瞬間だけは全身から力が抜ける。

那岐「ん……」

ペロ。

傷跡を舐められてぞわりと背筋が粟立つ。

累「那岐の血は甘いね」

那岐「ん。血に甘いなんてあるの?」

累「血にも風味があるんだよ」

那岐「ふうん?」

那岐とは他愛のない話をよくした。
日中、僕を背負って歩いている間におきたこと。
何でもないことが那岐から聞くだけで、さも面白くなった。

僕は自分でも分からない内に那岐に心を動かされるようになった。

那岐との道中は楽しかった。
たまに、鬼殺隊が外を彷徨いている時は二人で隠れたりしていたけど。

那岐は僕を守ってくれた。
那田蜘蛛山にいたどの鬼よりも彼女は優しく、そして強かった。

不思議だ。
彼女は人間なのに。
たまに那岐の名前を叫んで追ってくる鬼殺隊員も居るが、彼女はその隊員の動きを封じて、すぐにす巻きにしてしまう。

彼女が誰よりも姉らしかった。
この日までは。

/ 88ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp