第3章 五条君
タッタッタッ…
敵チームである京都校の生徒の足音だ。
2年になり、初めての交流会への参加。
耳にはしていたが、いずれ将来は力を合わせて戦う同志だというのに何故こんなにもお互い本気で戦わなければならないのだろうか。
正直なところ、私の同級生である3人がいることにより、東京校の勝ちはほぼ確実。
そして、せめてもと言うことなのか、1番倒し易そうな私を狙ってきている事もほぼ間違いないだろう、残念ながら。
『追いつかれちゃ…ッ!』
足元!?
飛んできた呪力は私の足首を掠め、なんとか受け身をとって木の上に跳ぶ。
1、2、3……4人もいるんですけど。
泣きそうになりながらも身を隠しながら移動する、が…
『きゃあっ!』
またさっきの!
今度は腕!?
そう頭の中で考えながらも、落ちていく身体を反転させようとすれば視界に入る白色の髪の毛…
「よっと!ふぅ、危機一髪?
危ねぇじゃん琴音」
『ご、五条、君…!』