第2章 狗巻先輩
『ぁむ…ん』
片手で指を絡めとられて、もう片方の腕で腰を引き寄せられて唇を塞がれる。
そのままゆっくりと布団に再び沈んでいき、口の中に差し込まれた狗巻先輩の舌に身体が大きく揺れる。
今日も朝から任務があるのに…!
そう先輩の肩を押せば優しく微笑まれて、壁にかかった時計を指差される。
『朝の、6時……でも…!』
「しゃーけ」
再び始まりそうになったキスの雨に、ぎゅっと目をつぶれば…
プルルルル
そう携帯電話の着信音にパチッと目を開く。
「うぅ……たかなぁ」
『ふふっ』
布団横に置いてあった携帯の画面を見れば五条先生の文字。
これは、全てお見通しってこと…?!
そんな妄想を繰り広げ、勝手に2人で顔を見合わせて身震いする。
そして、途切れてしまう着信音にホッとしながらも、
『準備、しましょう?』
「しゃ、しゃけ!」
そう笑い合ったのだった。
FIN