第2章 狗巻先輩
思っていたよりも遥かに強い締め付けに理性が壊れそうになるが、彼女に痛みがあるかもしれないと、目を合わせれば、
「せんぱ…もっと……」
恥ずかしそうに目を逸らしながらも、そう求められて心臓をぎゅっと握られるような心地がする。
ゆっくり、しないと
そう頭では分かっているのに、琴音の奥に自分のモノを押し挿れるほどに強くなる締め付けが、"もっと"と言われているようでどうするべきか分からなくなってしまう。
『めんたい、こ』
(入った…)
そう呟き彼女の唇にキスを落とせば、本当に嬉しそうに微笑まれて、今すぐに動き出したい衝動に駆られる。
「先輩…我慢、しないで?」
『!!…お、かか』
この子は本当に言葉の意味を知っているのだろうか。
本当にそうしていいのなら、今すぐ激しく動いて、身体中に自分の彼女だという印をつけまくって、呪言でどこまで出来るか分からないけれど、五条先生のことを忘れさせたい。
けど、そんな事を彼女が望まない事くらい知っているからこそ、不思議そうにこちらを見つめる彼女に優しく口付けを落として、ゆっくり動き始めたんだ。
狗巻side.end