第1章 五条先生
「神楽!?」
突然膝から崩れ落ちる私を、伏黒君がしゃがみ込んで覗き込む。
身体中を駆け巡る電流のような熱。
なに、これ…?!
熱い、熱くてたまらない。
それだけでは無い。
火照る顔に、なぜか生じる羞恥心。
分からない、けど…さっき当たった呪いだったもののせい!?
「よーっす!終わったかい?
僕の可愛い生徒達!」
「五条先生!神楽が…!」
身体中を駆け巡る刺激の中、なんとか聞き慣れた声の方を見上げれば、
担任で、最強の五条先生がぼやける視界に映る。
「おやぁ?…これは、まずいな」
『うっ…ひ、ぁう…!』
しゃがみ込み私と同じ目線に来た五条先生は、私の顎を軽く掴んで何かを観察する様に見回した。
たったそれだけ。
たったそれだけの行為に恥ずかしさが募っていく。
先生が触れたそこから熱がさらに溢れて、全身を駆け回るのだ。
「まずい、って…?」
「ん?あぁ、大丈夫。死なないよ?でも、このままじゃ辛いかな?
今から琴音連れて、すぐに高専戻るから、棘に連絡して僕の部屋来るように言っといて!じゃっ!」