第1章 惨劇の日
放心状態のなか私はウォールローゼ行きの船に乗せられた
「母さん・・・グスッ・・・・」
涙が止まらない
(・・そういえばエレン達は⁈)
船の中を見渡す
船の壁にもたれかかっているのが見えた
「エレン!ミカサ!」
慌ててかけよる
「エレンのお母さんは?」
エレンは答えない
私はそれでエレン達に何が起きたか悟った
私と同じ事があったのだと
「私もね・・母さんは私を庇って死んでしまったの・・・だから・・」
ドオオォォォォンという凄まじい音が私の声を遮った
見ると鎧をまとったような巨人が門を破壊していた
門が破壊されたということは人類の活動領域が次の壁まで後退するということを意味していた
「駆逐してやる!・・・」
エレンが巨人を見つめて呟く
「この世から・・一匹残らず!」
エレンの目には巨人に対する怒りと憎しみが見えていた