第5章 5〜土砂降り〜※裏あり(冨岡義勇)
「……大丈夫か?」
「ごめ、なさ……」
私は苦しくて、もどかしくて、冨岡さんの着物を握り締める。
「治す方法はないのか……苦しそうで見ていられない。」
「…………あるは、あるのですが…」
そう、この状況を良くする方法はあるにはある。この症状は私に注がれた下弦の鬼の媚薬の副作用として出ているものなのだ。
下弦以上に強い鬼の媚薬作用はその時の快感を増幅させるだけでなく、副作用として不定時に発情させる。
回数は不明。発情が1回で治まることもあれば、時間を置く事に発情することもある。
この発情を止める方法、それは抱かれること。相手は鬼でも人間でも良いが、抱かれることで発情を止めることが出来る。
この事はもちろん鬼は知っているが、鬼殺隊では柱でも知っている者と知らない者がいる。御館様は知っている。
きっと、冨岡さんは知らないのだろう。けれど説明している暇はない。
発情は抱かれれば止まる。けれど、逆に言えば、抱かれなければ止まらないのだ。
冨岡さんに頼むのも、忍びない。いっその事、外で適当に……
「なんだ、遠慮してないで言え!俺に出来ることならなんでもする。」
「……その……だ、いて、下されば……治まります……」
私はやっとの思いで言葉を絞り出す。発情の症状と、恥ずかしさでどうにかなりそうだ。
私の言葉を聞いた冨岡さんは黙っている。そして、私をそっと抱き寄せ……
「……ゆい」
「んっ」
優しくキスをした。きっと分かってくれたのだろう。終わったらちゃんと話さなければ……
冨岡さんは私を見つめると何度もキスをした。そしてキスはだんだん深くなっていく。
布団に押し倒され、何度もキスをすると、冨岡さんは私の浴衣を脱がす。
「んっ……ふっ……」
裸になった私を冨岡さんはそっと抱きしめる。そして、胸に手を触れるとそっと口付けた。
「んっ」
「気持ちいいのか」
「はい……んぁっ」
私がそう答えると、冨岡さんは胸の突起を舐めた。丁寧に優しく、時に甘噛みをされ、私の体はさっきよりも熱くなる。
冨岡さんは優しく、割れ物を触るように、慎重に私の体に触れる。冨岡さんの指がクチュッと音を立ててゆっくり私の中に入ってくると、私の体はビクッとはねた。
「怖いか?」