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【鬼滅の刃】鬼に愛される女

第5章 5〜土砂降り〜※裏あり(冨岡義勇)


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寒さと、衝撃で目が覚めた。気がつくと誰かに抱えられて運ばれていた。


「冨岡さん!」


「起きたか」


冨岡さんは私を抱えたままただ走っている。


「あの……下ろしていただいても大丈夫です……」


「だめだ」


「でも……」


私は冨岡さんの羽織を着せられていて、冨岡さんに抱えられて運ばれている。まるで赤子だ。


私が口を開こう押した時、額に雫が落ちた。


「?」


雨……?


「どこかに入るか。」


雨に気づいた冨岡さんは進路を変えてすぐ近くの宿に入る。宿の中に入ると、雨は土砂降りになっていた。


「止みそうにないですね……」


「あぁ、ここで1泊していくか。」


「はい」


客室に案内され、私たちは腰を下ろした。


「…………」


「…………」


冨岡さんは無口であまり話すタイプの人じゃない。けれど、それを知ってる私からしたらあまり大きな問題ではないけれど……


この羽織、冨岡さんが着せてくれたのかな……?


「体は大丈夫か?」


「は、はい。大丈夫です。」


「無理はするな。」


「はい……」


私は立ち上がると、脱衣所へ行く。そして、そっと浴衣に着替えて部屋に戻った。


「あの……羽織……ありがとうございました。」


「気にするな」


羽織を受け取ると、冨岡さんはそのまま羽織った。


洗濯……しなくて大丈夫だったかな……?


冨岡さんの心中を心配していると、突然体に電流のような快感が走った。


「あっ!?」


「ゆい!」


突然の衝撃に倒れかけた私を冨岡さんが抱きとめる。


体が熱い…………


「大丈夫か?!」


「あつ……」


「熱いのか?」


冨岡さんは私の浴衣を脱がせようとするが、途中でやめてしまった。


「…っ…」


何かを躊躇うように止まった手がもどかしくて私は自分で浴衣の襟を広げる。


「待て……!」


「あつ……」


「ゆい……」


体が熱くて体が疼く、この感覚……知ってる気がする……


目を開けると、私を心配そうに、何かを我慢しているように私を見下ろしている冨岡さんがいた。


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