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【鬼滅の刃】鬼に愛される女

第4章 4〜那田蜘蛛山〜※裏あり(蜘蛛の鬼(兄)、累)


置いていかれた善逸くんは泣きながら走り去る2人を見ている。


「ぜ、善逸くん……」


……っ……!近くに鬼がいる……!


「善逸くん、怖いならここにいて!きっと山の中よりは安全だから!」


私は善逸くんを置いて走り出す。


「え?あ!如月さんまで!」


後ろで声がした気がするけど、無視して炭治郎くん達を追いかけた。


この感じ……下弦の鬼がいるんじゃ……


山の中に入るも、炭治郎くんたちは見つからず、私は刀を抜いて警戒する。


「きゃぁぁぁぁ!」


また悲鳴が聞こえ、聞こえた方に向かおうとすると、何かに体を引っ張られた。


「え!?」


体には蜘蛛の糸が巻きついており、それに引っ張られて私の体はどこかに引き寄せられる。


「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!」


さっき聞いたような悲鳴を自分が上げながら辿り着いたのは小屋のようなものがぶら下がっている場所だった。


私は動きが止まったのを見て蜘蛛の糸を切る。


ここは……?


よく見ると小さい蜘蛛や人面蜘蛛が近くにいる。


「な、なにこれ……!!」


「ひっひっひっ」


「誰!?」


不気味な笑い声がし、私は上を見た。するとぶら下がっている小屋の中から大きな人面蜘蛛が出てきた。


これが鬼……!?


「ひっひっひっ、よく来たな鬼姫」


「夢の呼吸、弐ノ型、夢風!」


私は話している鬼に切りかかる。


「おっと、穏やかじゃねぇなあ?仲良くしようぜ?」


「だれが!」


刀を振ろうとすると、蜘蛛の糸が私に襲いかかる。


「っ!」


私は蜘蛛の糸を切りながら避け、鬼に向かって刀を振り下ろす……が。


「夢のこきゅ……きゃっ!」


振り下ろしたはずの刀は蜘蛛の糸に絡め取られ、それに気を取られた私は蜘蛛の糸に拘束された。


「……っ……」


「楽しもうぜ、鬼姫」


「くっ……!」


蜘蛛の糸から逃れるため暴れるが、糸が緩むことはなく、私は空中に宙吊りにされた。


「無駄だよ、あんたは非力な鬼姫、そろそろ効いてきた頃だろ?」


「なっ…………」


また暴れようとするも、体が動かなかった。


なにこれ…………痺れて動けない……


「お前蜘蛛に刺されただろ、体の自由を無くす薬だよ。」
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