第66章 I want to be scarlet ✳︎✳︎
「……」
「えっ、杏寿郎さん」
ざばっとお湯が湯船から流れ出る。彼が私を抱き上げたから。
そして浴槽のふちにそっと座らされると、恋人の顔が私の蜜壺にスッと近づく。
彼は湯船に入ったままだ。
「君は先程、前より俺の事が好きになっている。そう言ったな」
「ん、言ったけ、ど…そんな所で話さ、ない……で…あ、ん」
ちう…と花芽に口付けられた。ビクッと震える体に追い討ちをかけるのは彼のあたたかな舌だ。
「それは…んっ、俺も…同じだ……」
ちろ、と尖った舌がそこを数回辿ると、甘い震えが全身に響き渡る。
「あっ…ダメ…」
「こんなに…溢れさせて…んっ、いるのにか?」
「んんっ……いじわ……やっ……」
舌が遠のいたと思えば、クプ……と蜜が溢れる入り口に入って来るのは2つの長く大きな指だ。
「……ここの締め付けは相変わらず良い」
ぐる、ぐるとまさぐられる度に思考が柔らかく溶けていく。
「もっ……」
「どうした?七瀬」
「ん……もっと…さわっ……て……」
「素直な君は本当に愛らしいな」
右耳をそっと甘噛みされた後に、彼の舌がそこを丹念に愛撫する。
体と心がぞくっと更に震えてしまう。
「む?また大きくなったか」
「やっ、ひゃ…」
杏寿郎さんの左手が私の右の膨らみをそっと包み込み、柔らかく撫でて来る。すると背中はしなり、下の入り口はきゅっと2本の指を締め付けてしまう。
「うむ、柔らかさも増している……」
「んんっ、ダメで……」
はあっ…と吐息の後に尖った舌が触れられた、と思うと次に押し寄せるのは彼の丁寧な愛撫。
ツツツ……と乳輪周りをあたたかい感触が通り道を作る。もう頭が真っ白になりそうな心地よさだ。
「………!………!」
「声を聞かせては……んっ、くれない……のか?」
「あっ、吸っちゃ、や……ひゃっ」
「君は甘いな…七瀬……はあ、んっ…どこも、そうだが……」
「きょうじゅ、や……」
ちうう、と強く強く吸われた後、あたたかい彼の唇がゆっくりゆっくりと離れていく。