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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第57章 緋星(あけぼし)喰われしその時に、心炎で天蠍を衝け ✴︎✴︎



「禰󠄀豆子さんの爆血は試されたんですか?」

「はい……やって貰いました。けれどほんの1分もしない内にまた出て来るんです……」

蠍の焼き印が左手の甲に現れてから2日後の夕方。
私は蝶屋敷にやって来ており、しのぶさんに診てもらっている所だ。

「朝が来ると一旦は消えます。だから一過性の物かとも思ったんですけど……夕方になるとまず点が浮かび上がって来て、夜になるにつれてまた元の焼き印に戻ります」

「あ、丁度今その点が浮かんで来ましたね。痛くはないんですか?」

その問いに”無い”と答えを返すと、顔を近づけてじいっと凝視する蟲柱だ。


「煉獄さんにお伝えは?」
「はい…帰宅したその日に伝えました」

あの日私が帰宅すると、ちょうど彼も帰宅した所だった。混乱していた為、話すより先に手の甲をまず見せてしまい、落ち着くように諭された。

「随分と強力な血鬼術である事に間違い無さそうですね。七瀬さん、焼き印と関係あるかはまだ不明なのですが、今週末に緊急柱合会議が行われるんです。お聞きになりましたか?」









—————と言う事で。その緊急柱合会議である。

目隠しをされ、隠の方に背負って貰わないと来訪出来ない鬼殺隊本部。私にも声がかかってしまい、2度目のお館様との謁見だ。

「ねえ、何だと思う……?」
「いや、俺には全く検討がつかない」

共にこの場所に呼び出された弟弟子の炭治郎と、コソコソと話をしながら片膝をついている。

私と彼を挟むようにして、右にも左にも柱の面々でずらっと並ぶ姿は本当に何とも言えない迫力。
そして私の右隣には杏寿郎さんが、炭治郎の左隣には冨岡さんがいる。



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