第36章 3日分の炎 ✳︎✳︎ ＋

彼の背中に腕を回すと、再び恋人と口付けを始めた。三日分だからまだ足りない。銀糸が繋がるまで唇での愛撫を受けた後は ——


「あ、そこは…ちょっと、杏寿、ろ…さ」

「君のここも、好きだ……」


うつ伏せに寝かされると、背中の傷から口付けを落とされた。
やや強めに吸われているからまた鬱血跡が増えているのだろう。腰の曲線を彼の両手で撫でられると、ぞくぞくと体も震えてしまう。


そうして彼が辿りついた場所は、臀部だ。肌が揉み込まれると途端に自分の声が甘い物に変化していく。

他の場所と同じように、強めに吸いあげられた。普段あまり触れないここまでしるしを刻まれるのは、とても恥ずかしい。
そんな事を思っていると割れ目の後ろ —— 後孔と呼ばれている窪みに舌で触れられてしまう。


「んっ、そんなとこ…舐めちゃ、やっ…」

「気持ち、良くは…はぁ、ないか？」


ビクビクと揺れてしまう体は正直だと思う。舌の動きをやや速くなると、とろけた啼き声が自然と出てしまった。


「きたな、いから……、それ以上は…んっ…ダメで、す」

「ここなら、良いだろう？ んっ…いつも触れている、場所だ」


ちう…と最後に窪みを吸いあげられた。うつ伏せになっている体を後ろからそっと起こされ、彼の膝の上に乗せられた。
右耳にあたたかい舌が辿っていくと、体を震わせながら背中を反らしてしまう。


「七瀬…まだ君と繋がっていない。早く来てほしい」

「は……いっ…あァ、ん」


腰が両手で掴まれて、少し持ち上がる。割れ目が指でなぞられると、そこは既にとろとろと甘い液がたれており、杏寿郎さんの太い指でゆっくりゆっくりかきまぜられた。

二本の指が抜かれると、そこにはねっとりと絡みついている愛液がある。しっかりと舐められた後は ———