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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第33章 風柱・不死川実弥 +













「風の呼吸…多彩な技が多く、技術と柔らかい身のこなしが必須」

「炎の呼吸…水の呼吸より難しいけど、私は使いやすい。慣れもあるのかもしれない」


同時刻、煉獄邸にて。
七瀬は自室で文机の前に座って、記録帳を記していた。

一息ついたのだろうか。筆を硯(すずり)に置き、パタンと和綴じの冊子を閉じると太刀掛にかけてある自分の日輪刀に視線をやる。


『杏寿郎さんと不死川さんが戦ったら、面白いだろうなあ』


自分と師範の炎柱が使用する炎の呼吸、それから風柱が使用する風の呼吸は攻撃主体の型である。故に積極性が求められる。

技術が高く、反応速度も速い実弥。
太刀に己の体幹の力を正しく乗せ、戦う事に長けている杏寿郎。


『二人とも技術と力の釣り合いがとにかく良いんだよね。多分蜜璃さんも……』


七瀬は杏寿郎はもちろん、実弥とも剣を交えた事はあるが、姉弟子である恋柱とは戦った事がない。


『杏寿郎さんは私の戦法を “柔よく剛を制す”って言ってくれたっけ。不死川さんは彼と同じで “剛よく剛を制す” だよね』


似た戦法の二人が戦う様を想像する七瀬。
ふふっと笑みを溢す彼女は、何かを思いその場に立ち上がる。


『私も力をもっとつけたいな。自主練またやっとこう! 後やっぱり蜜璃さんに手紙出さなきゃ。鍛錬お願いしますって……』

炎の継子は道着に着替え直し、庭へと向かった。
















「はあ、はあ……んっ、はあ…お前ら、同じ呼吸でも、はあ…」

「はあ、はあ、しな、ずがわ……少し、息を整え、て…ふっ…」


実弥並びに杏寿郎は、呼吸を使用せず打ち合いをしていた。

しかし、それに物足りなさを感じた風柱は一つ呼吸を放つ。
これを皮切りに互いの呼吸を使用すると言う、本格的な手合わせになったのである。



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