第3章 起きて進め
ふと、壁に掛けてある時計を見てみた。
私が目を覚ましてから、もうすぐ2時間が経とうとしている。
………煉獄さんと話した時も泣いたし、善逸と話した時も泣いてしまった。
当たり前だけど、私が泣いてる時でも時間は否応なくすぎていく。
泣いたらダメだとは思わない。
けれども、泣いたら泣いた分だけ前を向かないと、とも思う。
すっかり冷めてしまったお茶。それを全部飲み干すと、私はグッと顔を上げた。
巧………大好きだったよ。私と出会ってくれて……私を好きになってくれて本当にありがとう。
約束通り、剣士は続けるね。1人でも多くの人を助けるために。
——— そして私の事を待っててくれる仲間のために。
あの銀の鬼を倒せる力が欲しい。
もっと………もっと強くならなきゃ!
私は改めて決意したのだった。