第19章 獅子なる星が降る夜に ✳︎✳︎ +
「あ……」
小さく声が漏れる。私の胸は彼の掌にちょうど収まる大きさだった。
「かわいい大きさだ」
フッと笑みをこぼす杏寿郎さんは、そこから掌を移動させ、寝間着の合わせ目にたどりつくと、侵入するようにあたたかな手を差し込んで来た。
「手触りも良いな……では」
私の寝間着を結んでいた紐をスルッと解き、合わせ目をグッと開く。
「あ、やだ……」
羞恥心から両手で胸を覆ってしまった。
「こら、隠すのはやめなさい」
「だって、恥ずかしいです……」
両手首がゆっくりと離されると、彼はそこをじいっと凝視しながら、顔を少しずつ近づける。すると私の顔に熱が集中していった。
「うむ。大きさもだが、形も俺好みだ」
「ん、や……」
左の尖った蕾がゆっくりとあたたかい物で覆われた。杏寿郎さんがじっくりじっくり味わいながら、舌を周囲に絡めていく。
右の蕾は親指と人差し指で、羽根に触れるように優しく愛撫された。こする、つまむを繰り返されるとまた高い声が漏れてしまう。
気持ち良かったからだ。胸に触れられるだけで。
直接”気持ちいい”と言葉に出すと、片方の蕾は指で優しく触れられたまま、下へ下へと彼の唇が降りる。
「困ったな。どれもこれも俺好みだ……もっと君を知りたい」
着ていた寝間着と羽織を完全に取り払われた。纏っていた下着もスッと外されてしまった。
「や……」
文字通り一糸纏わぬ姿にされた私は、杏寿郎さんが着ている隊服に手を当てた。
「どうした?」
「いえ……私だけだと恥ずかしいので……杏寿郎さんも脱いでもらえませんか」