第15章 恋舞う蝶屋敷
「桐谷くんの事も大分気持ちに整理が出来て来たのでしょう?彼もあなたには新しい道を進んでほしいのじゃないかと。私はそのように思いますけど」
しのぶに矢継ぎ早に言われて、七瀬はますます頭を悩ませる。
『とりあえず、足治そう。考えるのはそれからかな…….』
そう切り替えようとした際 ——
アオイから湿布等の処方薬を受け取った際に「大分前から炎柱様の事を好きなんだろうと思ってた」と言われ……
カナヲからも「炎柱様の継子になってから大変そうだったけど、楽しそうだった」と言われ…….
隠に背負われ、帰宅している時も3人に言われた事がグルグルと頭の中で回っていた七瀬であった。