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炎雷落ちるその日まで / 鬼滅の刃

第66章 I want to be scarlet ✳︎✳︎



「努力ではないでしょうか。俺は兄上がそれを欠かした所を見た事がありませんよ」

「……やっぱりそうだよね。努力あるのみか」

ふう……と深く息を長くはくと、千寿郎くんと自分の間に置いてある麦茶をゴク、ゴクっと二口飲んだ。


「千寿郎くん、痛み大分ひいたよ。ありがとう!私まだ素振りしようと思うんだけど、どうする?」

もうすっかりぬるくなった手拭いをおぼんの上に一旦置き、草履を履き始める私に対し ——


「俺もやります!良ければ手合わせもお願いしたいです……あ、でも自分だと役不足でしょうか?」

持っていた麦茶が入った湯呑みをことっとおぼんに置き、彼もまた草履を履き始めた。
役不足なんて、とんでもない。

兄の杏寿郎さんが努力の人と評されるなら、弟である千寿郎くんもまた努力の人だ。
私は快諾して、2人分の木刀を取りに行った後、彼と素振り500回と15分間の手合わせをした。


呼吸はまだ使えない千寿郎くんだけど、太刀筋は杏寿郎さんとよく似ており、とてもやり甲斐がある。


この日は朝稽古の後、杏寿郎さんはすぐに県外任務へと向かってしまった為、昼食と夕食は私、千寿郎くん、そして槇寿郎さんと3人で食べ、夜は最近鬼殺隊に入ったと言う、癸(みずのと)の隊士2人と共同任務に向かったが、特に大きな怪我もなく私達は無事にそれぞれ帰宅した。

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